大阪万博「石のパーゴラ」が危なすぎる
大阪万博の休憩所2に4億円あまりをかけて建設される「石のパーゴラ」が危なすぎると話題になっています。「石のパーゴラ」とは、約750個の石(総重量90トン)を通した鋼線ケーブルがネックレスのように頭上を何本も並ぶもの。重量感たっぷりの石が頭上に並ぶ休憩所2は強烈なインパクトを与える、大阪城築城にも使用された愛媛県の大島石や岡山県の万成石、香川県の小豆島石など瀬戸内海の銘石を披露できる、との評価のようです。「誰も見たことがない施設」を作るとのコンセプトとのことですが、危なすぎて誰も作らなかっただけではないのか、と思いました。
大きな石を切り出して穴をあけて鋼線ケーブルを通すとの構造ですが、石を切り出すとき、石に穴をあけるときに、石に亀裂が入るリスクがあります。亀裂があればそこが脆くなって何かのショックのときに石が割れてしまうかもしれません。90~250kgもの石が割れて落下し、頭に当たれば頭蓋骨の骨折で即死のリスクがあります。
さらに、地震で揺れたら隣のケーブルで吊るされた石と石がぶつかって割れて落下するのではないかと心配します。地震は突然発生しますので、そのときに運悪く「石のパーゴラ」の下にいれば、頭蓋骨骨折で即死かもしれません。
例えば、クレーンの操作では、「吊り荷に下に入るな!」が鉄則です。石にケーブルで吊るしているのは構造として異なりますが、潜在的な危険物を頭上に750個もぶら下げることにどれほどのメリットがあるのか不明です。
特に、休憩所2は、校外学習の児童生徒が弁当を食べる場所です。「石のパーゴラ」の下で弁当は食べないとしても、弁当を食べるための建屋に移動するときには「石のパーゴラ」の下を通ることになります。
税金を4億円も投じて来場者を危険にさらす。大阪万博は一事が万事、こんな調子のようにみえてしまいます。