大阪市中心部の長堀抽水所でメタンガス爆発!
本日(9月12日)、下水を貯めて送水する大阪市西区の長堀抽水所でメタンガス爆発が発生しました。数人の方がケガをされたようです。お見舞い申し上げます。
報道によれば、下水を貯める施設ですので、近隣から臭いとの苦情があり、臭気対策として下水貯留槽を密閉する作業を行ったとのことでした。密閉すれば、好気性の発酵(有機物が二酸化炭素に分解される)ではなく嫌気性の発酵(有機物がメタンガスに分解される)になります。さらに密閉すればメタンガスが溜まります。メタンガスが溜まったところに、火花などがとべば着火して爆発することになります。火花は電源スイッチなどでも発生するので、建物ではどこにでも発生しうるものです。
メタンガス爆発といえば、今年3月28日に大阪万博会場の建設現場で事故が発生しました。大阪万博会場の夢洲は淀川の浚渫土砂、すなわちヘドロを埋め立てているのでメタンガスが常時発生しています。この上に建物を建てれば地下で発生しているメタンガスを封じ込めることになるので溜まってしまいます。その溜まったメタンガスに溶接工事の火花がとんで着火して爆発したとのこと。
この事故を受けてガス抜きなどのメタンガス対策を講じることになっていますが、果たして十分なのか懸念します。長堀抽水所で発生したメタンガス爆発が、大阪万博会場で開催期間中におきてしまわぬように十分な対策を講じる必要性を改めて感じました。